こんにちは

心理士の浦田です

寒さも厳しくなってきたな…と思っていたら、気付けばもう12月ですね

今年も残すところあと1カ月。年末行事


もたくさんあるかと思いますので、体調管理には十分お気を付け下さいね

今回は
「パーソナル・スペース」についてお話しさせていただきます

例えば知らない人に近づいて来られると、びっくりして思わずのけぞってしまったりしますよね。
一方で恋人同士であれば、身体を寄せ合っていたりするでしょう。
人は無意識のうちに他者との間に距離をとって、快適な空間を維持しようとします。この個人的な空間を「パーソナル・スペース」といいます。
相手との親密度によってこの広さは異なり、それを侵して他者が入り込むと、人は不快感を覚えるのです。
アメリカの文化人類学者のエドワード・ホールはパーソナルスペースを4つのゾーンに分け、それらをさらに近接相(親しい関係の相手)と遠方相(親しくない関係の相手)に分類しました。
○密接距離・・・ごく親しい人に許される距離 ・近接相(0~15cm):抱きしめられる距離
・遠方相(15~45cm):頭や腰、脚が簡単に触れ合うことはないが、手で相手に触れられるくらいの距離
○個体距離・・・相手の表情が読み取れる空間 ・近接相(45~75cm):相手を捕まえられる距離
・遠方相(75~120cm):両方が手を伸ばせば指先が触れ合うことができる距離
○社会距離・・・相手には届きづらいが、容易に会話ができる距離 ・近接相(1.2~2m):知らない人同士が会話したり、商談をする場合に用いられる距離
・遠方相(2~3.5m):公式な商談で用いられる距離
○公共距離・・・複数の相手が見渡せる空間 ・近接相(3.5~7m):2者の関係が個人的なものでなく、講演者と聴衆というような場合の距離
・遠方相(7m以上):一般人が社会的な要職にある人物と面会するような場合におかれる距離

これはあくまでも
目安であり、パーソナル・スペースには個人差や社会文化・民族によっても違います。しかし他者に不快感を与えない空間の取り方の目安として覚えておくのも良いかもしれませんね。
ちなみに…心理学者の渋谷昌三は
男性は空間が狭くなると攻撃的になり
、女性は協力的で友好的になる傾向があるそうです。
男女差でも大きく違うようなので、以前「ヤマアラシのジレンマ」でもご紹介したように
お互いが心地よく思える距離を見つけることが大切ですね