こんにちは。心理士の河野です。猛暑

が続く毎日ですね。暑さには平気な私でも唸る今年の夏の暑さ。皆様の調子はいかがでしょうか。
さて今回も「

子ども

」についてです。というよりも、基本的には「子どもと発達」についてしばらく書き続けてみたいと思います。
今回は「レディネス」という心理学用語についてです。
「レディネス」とは学習の成立にとって必要な個体の発達的素地や心身の準備性のことです。
もっと簡単に言うと、「発達にはその子ども自身の基盤とタイミングが大事だ」ということです。
これは、遺伝要因が人間の成長には大事だと唱えるゲゼルが述べた概念です。一卵性双生児を用いて、ある実験が行われたことにより提唱されました。
ある実験とは、一卵性双生児の乳児

のうち一人には、生後46週になったときに階段を上る練習をさせました。52週には26秒で4段上ることができました。
一方もう一人の乳児

には、まったく訓練をさせずに53週目に階段のぼりの時間を測ったところ4段上るのに40秒かかりました。しかしこの乳児にはその後2週間訓練をさせると、階段を4段上ることが10秒でできるようになりました。
このことから、訓練や教育が効果を発揮するには、神経系の成熟によって適切な準備が整うのを待たねばならないというレディネス理論を導き出したのです。
学習をするのに十分な準備性ができていないのに、課題をさせるとできなくて当然であったりするのですね。
親や教師は、その乳児や児童に学習や訓練を十分に受ける準備(レディネス)が整っているかどうか見極めていくことが大事ですね。
さて次回は、このレディネス概念と真逆の概念について考えてみたいと思います。
暑い季節は子どもも大人もあせもができやすいです。汗をかいたらマメに拭くことが大事だそうです。熱中症や皮膚炎などにお気をつけくださいね。