はじめまして。心理士の亀山です。これからよろしくお願いします

最近は、風の中に秋を感じるようになましたね

皆さんは、秋と言えば何を思い浮かべるでしょうか。私は、月見を思い浮かべます。
また、皆さんは「月の中に何が見えるか」と聞かれれば、何とお答えになるのでしょうか。
やはり、日本人は、文化のフィルターがありますから、「うさぎ」と答える人が多いのでしょう。
しかし、一度試しにフィルターを外して、自由に見てみるのも楽しいかもしれませんね。
さて、今回は、集団療法についてお話ししたいと思います

イメージとしては、座談会のようなものかもしれません。
基本的には、5~13人ほどの人数で、丸くなって座ります。
個人的な深い問題ではなく、現在困っている日常の問題について話し合います。
例えば、「前日は会社に行こうと思っているのに、朝になると気分が悪くなり、会社の前まで行くと遂に足が止まってしまう」などです。
特に始めの頃は、「自分の弱みを見せたくない」「どこまで言えばいいのか分からない」など、戸惑われることも多いと思います。
しかし、少しずつ自分の言える範囲で話してみると、それに周りのメンバーがすかさず反応を返してくれることでしょう。
ご自身の経験を話され、苦痛な感情や葛藤を言葉にすることで、心の緊張がほぐれるカタルシス効果もあります。
また、参加するメンバーは同じような悩みを抱えた方が多いです。
共感しやすいところもあるでしょうし、同じような経験があったなら、「こういう時は、こういう工夫をしたよ」などと、情報交換もできるかもしれません。
そのような話し合いの中で、これまで誰も指摘しなかったことを言われる時もあるでしょう。
その時、「自分では気づかなかったけれど、こういう見方もあったんだ」など、自分にとって大事な気づきを得られます。
気づきによって、今までの自分を振り返り、今までの自分と向き合うことになります。
この向き合う過程は苦しいかもしれませんが、向き合うことによって、自己理解を深めたり、自分のものの捉え方や行動を変えていきます。
こうした自分についての気づきを得る他にも、集団療法の役割はあります。
例えば、そのグループにいる時に包まれるような安心感を得られるかもしれませんし、対人コミュニケーションのあり方を理解したり、自分と集団の相互作用を体験的に理解する場にもなり得ます。
このようなものが集団療法の基本的な役割です。
お一人で悩まれていることも、心理士と二人なら、あるいは集団療法のグループでなら、少しでも楽になるかもしれません

さて、深まりゆく秋、どうぞ急な気温の変化にはお気をつけて、お体を大事にしてください