明けましておめでとうございます


心理の亀山です

皆様は、新年をゆっくりと迎えられましたでしょうか?
帰省、初詣など、普段とは違う行動をして疲れてしまうこともあるかもしれませんね。
そこで、今回は『リラクゼーション』について、ご紹介します。
リラクゼーションには、
一時的なタイプと
長時間のタイプがあります。一時的なリラクゼーションは、不安な状況にいるときに、その場面に対処する手助けをしてくれます。そして、毎日長時間のリラクゼーションを続けていれば、一時的にリラックスするときにより速やかにリラックス状態に入ることができるようになると言われています。どちらのタイプのリラクゼーションも大切です。
シャーリー&シーモア(2005)は、
リラクゼーションは技術であり、学べ、練習できるものだと言っています。自転車の乗り方と同じように、体を動かして実際に学ぶことで、やがてあまり意識して考えることなく、自然と体が動くようになるのです。
もし普段の生活で不安な気持ちや怖い気持ちが出てきて、日常生活で困ってしまう状況があるなら、一つの方法として、毎日リラクゼーションを続けることをお勧めします

不安になったり、興奮しているとき、通常、筋繊維は緊張状態にあります。筋繊維はいくつかのまとまりになって働きます。いくつかのまとまりが崩れてほぐれれば、他の筋繊維のまとまりもそれに加わろうとします。そうして、リラックス状態は深まっていきます。だから、できる限り多くの随意筋をリラックスさせると、それに対応する神経細胞もリラックスさせることにつながります。緊張が高まる前に、できる限り多くの神経細胞をリラクゼーションのプロセスにもっていくことで、少しでも楽に過ごせるようになるかもしれません。
さて、実際に、リラクゼーションの技術にはどのようなものがあるのでしょうか。まず、一時的なリラックスをもたらしてくれる方法をご紹介します。今回は、一般的によく知られている
腹式呼吸をご紹介します

ストレスを受け、不安になったり脅えたりしたとき、交感神経が刺激され、活発に働くようになります。この交感神経と胸郭上部は密接にかかわっていると言われています。ストレスを受けたときの呼吸は、自動的に胸郭上部での浅い呼吸に切り替わります。このように浅い呼吸を続けていると、過呼吸になる可能性もあります。十分な呼吸を取り込めていないため、体がさらに息をすることで埋め合わせをしようとするのです。
一方で、腹式呼吸は、気持ちを落ち着かせる方の副交感神経と結びついています。それ以外に、肺の下葉により多くの酸素を運んでくれます。酸素の量は約25%増えるとも言われています。
次に、やり方を説明しましょう。
1. 背筋を伸ばして座る。鼻からゆっくり深く息を吸い込む。そのまま4つ数える。
2. ゆっくりと口から息を吐きます。息を吐き出すにつれて、もも、ひざ、足首にかけて、ゆったりとした感じが伝わっていくのに気づくでしょう。その感じに、集中します。体の感覚に意識を向けることがポイントです。
例えば、座っていて緊張を感じたときなど、いつでも腹式呼吸を実践してみてください。次回も引き続き、リラクゼーションの方法をご紹介していく予定です。色々と試して、ご自身に合うやり方を見つけて頂ければと思います


引用文献
パニック障害からの回復―こうすれば不安や恐怖は改善できる (2005). シャーリー・スウィード&シーモア・シェパード・ジャフ 森津純子(監) 筑摩書房