こんにちは。心理の亀山です

日増しに暑くなり、肌も汗ばむ季節になりましたね

前回は「気になる性格①」と題して、昔から言われていた性格についてのお話しをしました。一般的に、人の性格は時間が経過しても、状況や場面が変わっても、大きく変化することはないと思われているというお話でした

ご自身のことに置き換えてみて、「なるほど」と、納得できましたでしょうか

例えば、10年前や20年前の自分を思い出してみてください

。今の自分と比べてみてどうですか

?おそらく、「まったく別の人間になった」と思う人は少ないでしょう。以前の自分と今の自分はどちらも同じ自分自身、同じ人間だと考えるはずです。
しかし、実際のところはどうなのでしょうか。皆さんの中には、以前とは自分を取り巻く状況や環境が大きく変わったという方もいると思います。
例えば、以前はまだ学生だったとか、まだ結婚

していなかったとか、違う場所

に住んでいたとか、付き合う友人

が違ったとか、大きな状況の違いがある人もいるはずです。
実は、1970年代頃より、人がどんな性格を示すかには、その人を取り巻く状況が大きな影響を与えるということが分かってきました。もしご自身で「自分の性格が変わってない」と思っても、客観的には「性格が変わった」とみてもよいこともあるのです。
「気になる性格①」では、一般的に、人の性格は状況や場面が変わっても大きく変化することはないと思われているというお話をしました。しかし、
時と場合によっては、性格は変化していくものなのです

特に、
側に誰がいるのか、その人とどういう関係にあるかなどの社会的状況は、大きな影響を与えることが分かっています。性格は変化していくものだという考え方は、価値ある発見だったと思います


一時期、「自分探し」だとか、「本当の自分」「変わらない自分」という言葉をよく耳にしました。このように自分について考えることは、大切なことです。一方で、「一つの自分」に重きを置きすぎて、窮屈な気持ちになることもあります。
しかし、「性格は変わる」ものだと思えば、自分自身の多様な在り方がみえてくるかもしれません

。もし「自分の性格は変わらないから」と思って気力が失せている方は、取り巻く状況などを変えてみたり、何か「やってみる」といいかもしれません。
次回も、性格のお話の続きをしますね。汗ばむ陽気が続きますが、お身体を大事にお過ごしください
引用文献・参考文献 渡邊芳之 (2005). 「モード性格」論―心理学のかしこい使い方― 紀伊國屋書店
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