こんにちは。心理の亀山です


日に日に涼しくなっていきますね。夏の夜の寝苦しさから解放され、気持ちよく眠りにつける季節ですね

さて、これまでは「気になる性格」①~⑤と題してお話してきました。ご自身の性格を知ることは、人間関係を円滑にし、日常生活を少しでも楽に過ごしていけるヒントになるかもしれないということでした。
それでも、気持ちがふさぎ込んで何をするのもおっくうになることがあります

このような状態になると、考えが堂々巡りするようになったり、体が重く感じて動かなくなったりします。
いつもできていたことがこれまで通りにできなくなり、そうすると、仕事で注意されることも多くなることでしょう。自信がなくなって、余計にふさぎ込んでしまうという悪循環が起こります

私たちの社会でも浸透している言葉で言うと、このような状態のことを「うつ」と言います

「うつ」になりやすい人は、何事にも熱心に取り組む几帳面な性格の人が多いようです。相手の気持ちにも敏感で、気遣いのできる方です。こうした性格を生かすことができれば、日常生活が順調に進むことでしょう

一方で、こうした性格傾向が極端になると、心配な面も出てきます。例えば、一つ一つのことにあまりに慎重になりすぎると、先に進めなくなってしまいます

大野(1990).は、このような極端な状態のことを「うつ」だと述べています。脳の神経の働きの変化か、それとも環境の変化か、何らかの原因で心の動きが極端になり、先に進めなくなった状態です

心が極端に動いたからには、何か心が伝えているのかもしれません。「今は色々な問題があるから、ちょっと立ち止って、ゆっくり周りを見回して、次に何をするのか考えてみてはどうですか」というメッセージを体に伝えているのかもしれません。
考えや体が動かなくなっているのは、「そこに無理がきているから、焦ってやみくもに考えないでじっくりと対応して欲しい」と言っているのかもしれません

こうした状況の時に、一人で焦って結論を出そうとするのは、決して得策ではないと考えられます。
苦しい気持ちになっているのは、今直面している問題がそれだけ大切だからでしょう。ゆっくりと考え、振り返る時間が大切なのだと思います

では、朝晩が冷え込むようになりましたが、お身体を大事にお過ごしください

引用文献・参考文献大野裕 (1990). 「うつ」を生かす―うつ病の認知療法 星和書店
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