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落ち込む気持ち⑥

こんにちは心理士の亀山です
暖かい風を感じるようになり、道端に生える草、山の木々の色も緑が深まったように感じます色づく花を見ると、「やっぱり春はいいな」としみじみ思います


今回は、自分がストレスを感じやすい状況について考えます皆さんもご自身を振り返ってみると、「いつも同じパターンで落ち込む」「この前も同じような状況で落ち着かない気持ちになった」と思うことはありませんか

人は、生まれついての体質や性格、小さいころからの人間関係で体験したこと、両親や教師などから教わったことなどから、自分なりの考え方・感じ方というものを持っています

自分なりの考え方・感じ方、そして自分の性格の特徴を知っておくと、ストレス状況に対応するヒントが見つかるかもしれません

大野(1990).がまとめた性格分類です。一つだけに当てはまるというものではなく、全体として性格傾向を捉えていくものです

① 人との距離の取り方
(1)人と距離を置こうとする人
 何でも自分でやってしまおうとします仕事でも趣味でも一人でできるものを好みがちです。自立心に富んでいいます
⇒行き過ぎると、他の人の意見に耳を貸さずに、自分中心になってしまう危険があります時には疑い深くなって、人の言葉を簡単に信用できないと思うかもしれません周りからも、付き合いにくい人と思われたりすることがあります。

⇒こうしたタイプの人は、他の人とチームを組んで仕事をしなくてはならなくなると、そのことがストレスになることがあります上手くチームの中に溶け込めず、他の人との関係がギクシャクしたり、自分自身でもどう振る舞えばいいのか分からなったりすることもありますまた、上司になると、人に仕事を任せられないため自分で仕事を抱え込み過ぎて、精神的疲労を感じやすい人かもしれません

(2)人との距離が近い人
 どちらかと言うと、人が良く社交的で、友人も多くいます
⇒行き過ぎると、相手に対して依存的になって、一人でいることに耐えられなくなる危険性もあります

⇒こうしたタイプの人は、自分が頼りにしていた人が転勤などで離れていった場合に、憂うつになってくる可能性があります。また、他の人と意見が対立した場合にも、気持ちが落ち込みやすくなります


② 人の上に立とうとするか従おうとするか
(1)人の上に立とうとする人
 負けず嫌いで、信念が強く、それがエネルギーになってどんどん仕事をしたり、行動したりすることもできますただ、他の人から指導を受けるのは嫌いで、譲歩するのが苦手です。
⇒行き過ぎると、他の人に対して批判的になったり、怒ってばかりいたりするようになります

⇒こうしたタイプの人は、他の人の下について働かなくてはならなくなり、意見を自由に言えなくなるような場合に、気が滅入ってきます

(2)人に従おうとする人
 環境に合わせて柔軟に自分を変えていくことができます自分が置かれている状況や流れに身を任せた方が楽だと考えていることもあります。
⇒自分を主張できなくなったり、他の人の意見に流されてしまったりする危険もあります

⇒こうしたタイプの人は、立場が上になり他の人を指導しなければいけなくなると、どのようにしていいのか分からなくなることがあります。そのために自分の能力を疑問に思い、憂うつになってきます


③ 活動的か受身的か
(1)活動的な人
 積極的に行動して仕事をこなしていきます決断力があり、友達も多くいるかもしれません。
⇒しかし、じっと待つことが苦手な傾向にあります。時には考える前に行動し、失敗する可能性もあります

⇒こうしたタイプの人は、先行き不透明な状況に置かれて、曖昧さに耐えながらじっと待つことが苦手です。行動ばかりが先走って、気持ちが不安定になることもあります

(2)受身的な人
 非常に慎重で、じっくりと計画を立てることを好みますこつこつと努力していく傾向もあります。
⇒先に心配し過ぎるあまり自由に行動できなくなったり、決断ができずに思い悩んだりしやすい人かもしれません

⇒こうしたタイプの人は、完全を求めて些細なことでもずっと気にしてしまいます例えば、上司に「間違いがないようにしっかりやるように」と言われたとき、一度確認しても不安がぬぐえなかったり、予定外のことが生じたときに頭の中が真っ白になってしまったりすることもあるかもしれません


人にはそれぞれ性格や考え方・感じ方があり、どれが良いとか、悪いというものはありません

しかし、自分の性格を知ることは大切です「自分はこういう時にストレスを感じやすい」「そう言えば、いつもこういう時に不安な気持ちになりやすい」と、自分を客観的にみることにもつながります

皆さんはいかがでしたか。自分の心に残っている出来事を思い返してみましょう


では、早春の光を感じるこの頃、どうぞお健やかにお過ごしください


引用文献・参考文献
大野裕 (1990). 「うつ」を生かす―うつ病の認知療法 星和書店
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【 2015/03/22 】 未分類 | TB(0) | CM(0)

広汎性発達障害

こんにちは、心理士の廣瀬です。
あっという間に2月が終わってしまいましたね。少し前から、日中も暖かいと感じるようになってまいりました。春も目の前という事を感じますね。
3月も、時期としては色々なイベントが起こる時期です。お別れ会卒業式受験など、1つの区切りとするものが多いような気がします。
小学校、中学校の頃は、この時期は卒業式の練習に明け暮れていました。みんなで合唱を練習したり、証書を貰う練習をしたり、今ではとても懐かしいですね

今回は、広汎性発達障害における自閉症についてお話をしたいと思います。
自閉症という言葉を聞いたことはある、という方は多いと思います。自閉症は広汎性発達障害において、代表的なものです。
自閉症は家庭環境等で生じるものではなく、先天的な障害が原因であると考えられています。アスペルガー障害も広汎性発達障害に分類されますが、自閉症との違いは『言葉、知的に遅れが見られない』という点です。

自閉症の症状の一部としては、以下のようなことが挙げられます。

コミュニケーションの障害…言葉の遅れや欠如、オウム返しや疑問文による要求
対人関係の構築が難しい…非言語的なコミュニケーション(表情や身振り)の手段が使えない、状況に応じた行動の調整が難しい
強いこだわりがある…興味対象が限定的で内容やこだわりの程度が強い、一定の行動を何度も繰り返す

発達障害というものは治すというよりも、その特性を理解して、上手に付き合っていけるようにしていくことが大切です。人との関わり方などを周囲が教えていく事で、徐々に落ち着いた行動を取れるようになってきます。
専門施設では、療育を行っているところもあります。親の方も、子どもを育てていく中で、わからないことも多い為に肉体的にも精神的にも疲労が溜まってしまいます。おかしいなと感じたら、早いうちに相談をし、療育を重ねていきましょう。


気温の変化を感じやすい時期になりつつあります。
変動によって体調を崩すことも多くなると思いますので、皆様体に気を付けてお過ごしください



健康ライブラリーイラスト版 子どもの心の病気がわかる本 市川宏伸 監修 講談社
【 2015/03/02 】 未分類 | TB(0) | CM(0)