こんにちは。心理士の亀山です


季節は真夏となりましたね

蒸し暑い日が続いていますが、夏バテなどされていませんか?
さて、ストレス③では、
慢性的ストレスについてお話ししました。今回は、
ストレス耐性についてお話ししたいと思います

ストレスに、そのつど対処していける方がいます

そのような方は、ストレス耐性が高い(ストレスに強い)と言えます。ストレスに対処する方法が身に付いていて、多くのストレッサーに強い影響を受けずに対処していけます

ストレス耐性が高い方の特徴は、自尊感情が高いことだと言われています

自尊感情が高いと、自分を肯定的に捉え、自分の考えや気持ちを大事にしていくことができます。問題が起きても、話し合ったり、解決したり、自信をもって進んでいくことができます

一方で、ストレスを感じると混乱が強くなる、ストレス耐性の低い(ストレスに弱い)方もいます

このような方は、限界までストレスを溜めてしまう場合がよくあります

次に、架空の例を挙げます。
例)男性・40代・会社員Aさん Aさんは、就職後5年間にわたって今の職場で頑張ってきました

しかし、最近は人員削減で仕事量が増えてしまい、心身ともに限界です。上司にそのことを相談しましたが、「頑張れ。君なら出来る」と言われるだけでした。そのため、やむなく転職活動を始め、条件の良い会社を見つけました

さぁ、今の職場を辞めて、新しい仕事を始めようか・・・と決断をしようとした時、何だか気持ちが急に苦しくなってきました。長いこと悩み、将来の決断がなかなかできません。冷静に考えれば、今の会社を続けることは難しいと分かります。しかし、判断していくことが苦痛です

考えるだけで、プレッシャーに押しつぶされそうになるのです。「辞めると告げたときに、上司は怒るだろうか」「転職しても、うまくいかないのではないか」と色々な心配が浮かんでは心に重くのしかかります

頑張る姿勢や期待に応える精神は、社会的にも奨励されることでしょう

一方で、周りの期待に応え続けることは、現実的には難しいことです。Aさんの場合、限界までストレスを溜めてしまったようです

もし限界に至るまでに何かしらのストレス対処が出来たら、心身の負担は少しでも減らせたかもしれません。ストレス耐性の低い方の場合、自分の気持ちを話すことが苦手で、それがストレス対処の障害になっている場合もよくあります。
そして、心身ともに限界に至ったとき、仕事量が多すぎるストレス状況に対して、環境を改善するために上司に相談しました。結局は転職を決意しましたが、人生の決断をすることもまたストレス状況でした


自尊感情が低い場合、自分が行動しても上手くいかない、悪い方向にいってしまう想像ばかりが浮かんできやすい傾向にあります。
さて、皆さんがAさんの立場だったら、どのように対処していたと思いますか

自分だったら、どんな対処法をとるのか、とれるのか具体的に考えてみて下さいね

これからも、暑さは続きそうです

体にはくれぐれもお気をつけください。
引用文献・参考文献スーザン・R・グレッグソン ストレスのコントロール 大月書店