こんにちは。心理士の亀山です


少し前まで桜の花を楽しみに散歩していましたが、今は鮮やかな新緑の色が楽しみになっています。虫や鳥の声もよく聞こえるようになり、活気が出てきましたね

さて、話し合い③に引き続き、今回も話し合いのポイントのお話です。
⑤聴き上手になろう解決したい問題があって相手と話そうとするとき、どうしても気持ちが焦ってしまいがちです。自分の話を伝えることで精一杯になって、相手の意見を受け容れられず、間違った反論として捉えてしまいやすいかもしれません


そうした心理は、決して悪いものではなく、どうしてもそう感じてしまいやすくなるのだと思います。大抵は、誰だって自分の意見が、始めから間違っているとは思えないと思います

本当はどちらが間違っているのか、一長一短があるのか、あるいは、はっきりと答えが出る問題かどうか、本当のところは場合によりけりでしょう

しかし、相手と話し合いにまで至るケースの場合、どちらがはっきりと良い悪いと分からない問題だったり、事実の解釈がずれていたり、価値観が違っていたり、すぐに正しい結論が出せる問題でないことが多いように思います

そうした複雑な問題の場合、相手がなぜそうした行動をしたのか、どうしてその考えを持ったのか、相手を理解することが大切です。相手の話す内容すべてを正しいと肯定するという意味ではなく、「そうか。そう思ったから、こう行動したのか」という考えや価値観を理解するという意味です

話し合いは、どちらが正しいか、間違っているのかを決めるのが目標ではないのです。
相手の考えや思いを引き出すことが大切になるわけですから、相手の考えを引き出すような、話したいと思わせる雰囲気づくりを心掛けましょう

例えば、相手の話を聴いていることを伝えるために、うなずいたり、ときどき相槌を打ったりしましょう。話の邪魔をしたり、「そんなことないよ」とか「ほら、僕の言ったとおりだろ」などと言ったりするのは、良さそうには思えません

それは、相手の考えを否定し、自分の正しさを主張するような言葉だからです。
⑥決めつけない相手の考えを引き出すために、「あなたはいつも…」「君は絶対…」など、決めつけるような言い方はやめましょう

決めつけてしまうと、それ以上意見を言い難く感じやすいものです。決めつけをやめて、相手の言葉をききましょう。
⑦ボディランゲージに注意しようボディランゲージとは、身体のしぐさや様子でメッセージを伝えることです

ボディランゲージは、コミュニケーション上で重要な意味があることが分かっています。
例えば、上司が「何でも言っていいよ。理解するように努めるよ」と優しい言葉を掛けてくれているけれども、表情や口調は苛立っているようであり、時計を気にし、時折ため息を吐いているという姿を想像してください。この場合、言葉とボディランゲージでは伝わってくるメッセージが違いますね


言葉では優しくても、「これ以上問題を大きくしてくれるなよ」という感じがします

上司の言葉通りには思えないでしょう。この場合、頭の中で上司の内心を想像することになるので、ネガティブな想像が広がりやすくなる可能性があります。
身体でも、言葉と同じメッセージを伝えるようにしましょう。
⑧自分の理解を伝えよう相手の言った内容を、自分の言葉で言い換えてみましょう。例えば、「それって、○○っていうことなの?」「○○っていう気持ちだったっていうことかな」などと言います。自分の理解と相手の意図がずれてしまうことを防ぎます

相手を100%理解することは無理な話ですか、それでも、自分の言葉で、感覚で相手を理解しようと努力することはできます

さて、これまで話し合いのポイントをお伝えしてきましたが、いかがでしたか。8個のポイント全てを完璧にできる人など、そうそういないと思います。しかし、伝え方、伝わり方が変われば、結果や相手への印象も少し変わるかもしれません

それでは、日中は汗ばむほどの陽気となる日もありますが、ご自愛ください
引用文献・参考文献スーザン・R・グレッグソン ストレスのコントロール 大月書店
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