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〈考え方のクセがもたらす鬱や不安とその改善策〉

こんにちは。心理士の井上です。

寒い日が続いていますが、いかがお過ごしでしょうか。


今日からしばらくは、考え方のクセがもたらす鬱や不安とその改善策について考えてみたいと思います。

私たちは、しばしば何かの出来事の後に鬱や不安を経験することがあります。

そのとき私たちは、その出来事そのものが私たちの心に影響を与えていると考えることが多いと思います。

しかし、実際私たちの心に働きかけているのは、出来事そのものではなく、私たちがその出来事をどのように受け止めているかという、思考パターンによって引き起こされています。


例えば、仕事が思うようにうまくいかなかったら、落ち込んだり、悲しくなったりすると思います。

これを普通に考えると、“仕事がうまくいかなかった”という出来事によって、“落ち込みや悲しみ”などの感情が生まれたとなります。

しかし、実際には“仕事がうまくいかなかった”=“落ち込みや悲しみ”ではありません。

その間には、例えば、「あんなに準備したのに、どんなに頑張ってもできない」と思ったかもしれません。

「どうせ私には能力がないんだ」と思ったかもしれません。

その結果、“落胆する”という感情とつながっていることになります。

また、「どうしよう、上司に叱られる!」などと思うかもしれません。

この場合、“不安”という感情とつながっていることになります。

これらのようなある出来事に対して自動的に生まれてくる思考は、“自動思考”と呼ばれます。

つまり、 〈出来事〉 → 〈思考〉 → 〈感情〉 のように、出来事と感情の間には“自動思考”が存在します。

また、この“自動思考”には個人差があり、その違いによって同じ出来事であっても、そのときもつ感情は人によってことなります。

認知行動療法では、この“自動思考”に注目します。


先の例においても、上記のように落ち込んだり、悲しくなったり、不安になる人もいますが、「今回は失敗したけど、今まではうまくいっていたから」と考えて、それほお落ち込まない人もいるかもしれません。

とくに強い不安や鬱状態をたくさん体験してしまう場合、そこには“不適応的な自動思考”(偏った考え方のクセ)があるかもしれません。

それを“より現実的で、建設的な思考”に置き換えることで、落ち込みすぎないでよかったり、呑み込まれてしまうような不安を回避できたりするかもしれません。

そのためには、まず自分自身の自動思考のパターンを知っておいて、自覚することで極端な感情を緩和できると思われます。

次回は、“偏った考え方のクセ”の具体例を交えて紹介させていただきます。


毎日寒い日が続きますが、どうぞお体にはご自愛ください。
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【 2018/01/13 】 未分類 | TB(0) | CM(0)