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<記憶の心理学>

こんにちは。心理士の井上です。

 ものごとを“記憶する”ことって、とても大切ですよね。でも、私自身年々もの覚えが悪くなっていることを実感しています。そこで今日は、記憶のメカニズムと記憶に残すにはどうしたらよいかを考えてみたいと思います。

 認知心理学では、人間の記憶には保持される時間から、感覚記憶・短期記憶・長期記憶の3つに分類されるとされています。

 感覚記憶とは、意味を理解せずに、ほんの1秒くらいの間脳にとどめておく記憶です。例えば、歩いている時の景色などは目に入っていますが、気に留めなければすぐに消えてしまいます。

 短期記憶とは、数十秒覚えておくことができるもので、感覚記憶より記憶している時間が長いです。例えば初めてかける電話番号などは、覚えてから電話をかけるまでは覚えていられますよね。ただ、その後はすぐに忘れてしまいます。これを短期記憶と言います。

最後に長期記憶とは、記憶している時間が非常に長い記憶です。記憶時間は非常に長くて何十年も覚えている場合もあります。さらに長期記憶は、その性質から意味記憶とエピソード記憶に分けられます。

意味記憶は、生まれてから学習してきたことの記憶です。例えば、“英語で本はbook”や“掛け算のひっ算の仕方”などのことを言います。意味記憶は覚えるために労力が必要で、しばらく使わないと忘れてしまうことも多いです。また、意味記憶は10歳をピークに加齢とともに弱くなると言われています。

エピソード記憶は、自分の体験や経験の記憶です。例えば、“海外旅行に行ったこと”や“野球の試合を見に行ったこと”などのことを言います。エピソード記憶は頑張って覚えようとしなくても覚えやすく、忘れにくいという特徴があります。また、エピソード記憶は意味記憶ほど加齢の影響は受けないと言われています。

「年を取ると記憶力が悪くなる。」と言いますが、正確には年齢とともに弱くなるのは意味記憶ということですね。

そう考えると、学校で学んできたいろいろな勉強は意味記憶で、大人になってから学生時代と同じように学習しようとしても効率的ではないということになります。つまり、うまくエピソード記憶を使いながら学習していく必要があるということになります。

 具体的にエピソード記憶を使うには、①体験を通して学習する、②学習したことを使う、③学習したことを人に話す、と良いと言われています。

 例えば、初めてするゲームのルールを覚えるとき、説明書を読むだけではなく、①実際にやってみる、②そのゲームをいろいろな人とやってみる、③ゲームの内容を友達に話す、と覚えやすくなるということになります。

 何かを覚えなければいけないときには参考にしてみてくださいね。

日中はまだまだ暑さが残りますが、どうぞお体にはご自愛ください。
【 2017/09/20 】 未分類 | TB(0) | CM(0)

<気持ちを言葉にすることの大切さ>


こんにちは。心理士の井上です。
今日は気持ちを言葉にすることの大切さについてお話ししようと思います。
私たちは日常生活の中でいろいろな感情を持ちます。喜び・悲しみ・楽しさ・怒り・悔
しさなど様々な感情が湧いてきますよね。


ただ、忙しいときや、考える気力が弱くなっているときは、自分の体の中で湧き上がる
感情をそのままにしてしまうことがあると思います。


また、特に悲しみや怒りなどのいわゆるマイナスなイメージの感情(以下マイナス感情
)については「こんなこと思ってはいけない」と、感じることをやめてしまうこともあるかもしれません。
なんとなく好ましくないと思う感情はできたら避けたいものです。
楽しい感情や喜びについては、敢えて言葉にしなくても満足できているので問題ありま
せんが、マイナス感情を言葉にしない、感じようとしないことは問題となることがあります。


表現されないマイナス感情は蓄積して、ふとしたときに爆発的に出てしまうこともある
かもしれません。つまり、感情のコントロールができなくなることがあります。
感情をコントロールするには、マイナス感情が生じたときにその感情をきちんと感じる
ことが必要です。そして“感情を感じる”ためには、その感情を言葉にすることが必要です。


「今とても悲しい」「とても悔しい」「とてもイライラする」というように、今あるマ
イナス感情に名前を付けるのです。このように感情を言葉にすることを“感情の社会化”といいます。
そうすることで、その時の感情をきちんと感じることができるようになり、感情の蓄積が少なくなります。


“感情の社会化”という言葉は、子育てされている保護者の方向けに出てくることが多いですが、子ども
だけでなく大人にとっても感情をコントロールするために大切なことです。


マイナス感情が生じているかもしれないと思われるときには、ぜひ試してみてくださいね。
暑い日が続きますが、どうぞお体にはご自愛ください。
【 2017/08/18 】 未分類 | TB(0) | CM(0)

レジリエンスを育てる③

こんにちは。心理士の井上です。
“レジリエンス”とは、「ストレスに対する抵抗力」「ストレスに負けない力」「落ち込んだ状態から立ち直る力」でした。

 この“レジリエンス”を育てることは、“逆境に負けない心”“折れない心”を育てることにもなります。

 レジリエンスを育てるには、自分の思考をできるだけ柔軟で正確なものにしていく必要があります。そのためにまずは自分の“考え方のクセ”を知ることが必要です。

 思考のクセを知るには“ABC分析”ということをしてみるとよいです。これは、ある出来事(A)を、考えて解釈(B)し、その結果として感情や行動(C)が起こる、という一連の流れを書き出してみるというものです。

 同じ出来事(A)であっても、人によって解釈(B)や感情・行動(C)は違うこともあります。
 例えば、「友達にメールを送ったが返事が来ない」(A)の場合、→「嫌われている」と解釈(B)→「悲しくなって泣けてくる」という感情や行動(C)となる人がいるかもしれません。
 しかし、「友達にメールを送ったが返事が来ない」(A)→「忙しいに違いない」と解釈(B)→「もう少し待ってみよう」という行動(C)となる人もいるかもしれません。

 つまり人によって“考え方のクセ”があることがわかりますね。自分のこのクセを知ることで、落ち込んでしまうパターンを特定し、(B)の解釈する段階で、自動的に考えてしまう自分の解釈は本当に正しいのだろうか、別の考え方なら別の解釈ができるのではないだろうか、と考え直してみる。大切なのは、ある出来事に対する解釈は1つだけではないことと、その解釈には正解や不正解があるわけではないことです。様々な解釈を考えてみることで、より安心できる感情や行動に変わるかもしれません。

 これは認知再構成法とも呼ばれるものですが、日ごろの生活の中で、自動的に起きてしまう思考に意識を向けて、新たな思考はないかと考えることそのものがレジリエントな思考かもしれませんね。

暑い日が続きますが、どうぞお体にはご自愛ください。
【 2017/07/29 】 未分類 | TB(0) | CM(0)

レジリエンスを育てる


こんにちは。心理士の井上です。

今日は“レジリエンス”についてもう少し詳しくお話ししたいと思います。

 前回“レジリエンス”とは、「ストレスに対する抵抗力」「ストレスに負けない力」「落ち

込んだ状態から立ち直る力」であるということをお話しさせていただきました。

同じようなストレスがあっても、人によって立ち直れないような辛い気持ちになってし

まう人と、それほど大きな影響を受けない人がいるのはこのレジリエンスの強さに関係し

ているということになります。

この“レジリエンス”を育てることは、“逆境に負けない心”“折れない心”を育てることにも

なります。

レジリエンスを育てるには、自分の思考をできるだけ柔軟で正確なものにしていく必要

があります。そのためにまずは自分の“考え方のクセ”を知ることが必要です。

思考のクセを知るには“ABC分析”ということをしてみるとよいです。これは、ある出来

事(A)を、考えて解釈(B)し、その結果として感情や行動(C)が起こる、という一連

の流れを書き出してみるというものです。

同じ出来事(A)であっても、人によって解釈(B)や感情・行動(C)は違うこともあ

ります。

例えば、「友達にメールを送ったが返事がこない」(A)の場合、→「嫌われている」と

解釈(B)→「悲しくなって泣けてくる」という感情や行動(C)となる人がいるかもしれ
 
ません。

 しかし、「友達にメールを送ったが返事がこない」(A)→「忙しいに違いない」と解釈(B)

→「もう少し待ってみよう」という行動(C)となる人もいるかもしれません。

 つまり人によって“考え方のクセ”があることがわかりますね。自分のこのクセを知る

ことで、落ち込んでしまうパターンを特定し、(B)の解釈する段階で、じどうてきに考えてし

まう自分の解釈は本当に正しいのだろうか、別の考え方なら別の解釈ができるのではない

だろうか、と考え直してみる。そうすることで、より安心できる感情や行動に変わるかもしれ

ません。


 これは認知再構成法とも呼ばれるものですが、日ごろの生活の中で、自動的に起きてし

まう思考に意識を向けて、新たな他の思考はないかと考えることそのものがレジリエントな

思考かもしれませんね。


 暑い日が続きますが、どうぞお体にはご自愛ください。
【 2017/06/28 】 未分類 | TB(0) | CM(0)

レジリエンスとは?

こんにちは。心理士の井上です。

今日は精神的健康を考える上で、近年注目されている“レジリエンス”という言葉を紹介したいと思います。

 前回はストレスのお話をさせていただきましたが、同じようなストレスの下であっても、人によって立ち直れないような辛い気持ちになってしまう人と、それほど大きな影響を受けない人がいる‐つまり、受け取り方は人によって違うことに気づかれるかもしれません
この違いに関係するのが“レジリエンス”です。

レジリエンスもストレスと同じく工学や物理学の言葉で、「弾力」とか「跳ね返す力」という意味を持っています。
それが精神医学や心理学の領域でも使われるようになりました。精神医学や心理学で使われる“レジリエンス”とは、「精神的な回復力」・「精神的なしなやかさ」を意味しています。

一般的には「ストレスに対する抵抗力」「ストレスに負けない力」「落ち込んだ状態から立ち直る力」という意味でも使われています。
“レジリエンス”と言われると難しく聞こえます。しかし、個人差はありますが、誰でも多かれ少なかれ持っている力です。
例えば、幼いころ、お父さんやお母さんに叱られた経験は誰でもあると思いますが、叱られた後は少しずつ落ち着いて元の状態に戻ったはずです。
このもとの状態にもどる力が“レジリエンス”です。
現在の社会は“ストレス社会”とよく言われます。学齢期には学業成績や入学試験、成人期にも就職や職場でのストレスなど、私たちは生きていく中で多くのストレスにさらされています。しかし、その多くは社会全体の問題なので、すぐに取り除くことはできません。

そこで、社会を変えるのではなく、個々が“レジリエンス”を身に着けることで日常生活をより快適に過ごせるようにしようという発想が生まれたのです。

“レジリエンス”って、とても大切な力ですね。

次回はレジリエンスを育てる方法についてお話しさせていただきますね。

暑くなってきましたが、どうぞお体にはご自愛ください。
【 2017/05/30 】 未分類 | TB(0) | CM(0)